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組織コラム

組織の団結について

組織とは単なる人の集まりではありません。アメリカの経営学者チェスター・バーナードの言葉を借りれば、組織とは「意識的に調整された2人またはそれ以上の人々の活動や諸力のシステムである」と定義され、その成立要件として以下の3つを挙げています。

  • 共通目的(common purpose)
  • 貢献意欲(willingness to serve)
  • 意思疎通(communication)

いくら大人数であったとしても、各人がバラバラな意識で存在しているだけならば、組織として大きな力を発揮することはできません。上記3つの組織成立要件から考えても、会社組織を伸ばすには、なによりも『団結』が必要だと言えます。組織の団結をはかるためには、目的・目標を共有しなければならない。目的・目標を共有し、一人ひとりが目標に対しての責任感を抱き、貢献しようと意欲的に行動することで団結力が強まり、業務の推進力が生まれると考えます。

ただし、「団結、団結」といくら叫んでみても、言葉だけでは団結は生まれません。また、規律やルールで縛るやり方では人はついてこないものです。逆に人心は離れていきます。組織のメンバー各人と、一対一の納得の対話や人間的な信頼関係という土台が不可欠であることはいうまでもありません。

どんな会社にも、経営方針やリーダーに不満や不安、不信感を抱いている社員は存在します。特に変化を嫌うベテラン社員が周囲を巻き込んでネガティブな感情を拡散させるケースも多くあります。それでもやはり、組織の団結を崩すような愚痴や文句は排していかなければなりません。

とは言え、部下からの異議や不満は、建設的な意見と捉えていくことも必要でしょう。決して力(権力)で押さえつけてはいけません。部下の様々な意見をどのように捌くかは別なコラムで紹介しようと思いますが、感情的なもつれを残さないことが賢明な対応だと言えるでしょう。

また、複数の人間が日々行動を共にしていれば、ときには相手の欠点ばかりが目に映ることがあります。感情的な対立は組織の団結を阻む最大の敵であるとの認識が必要です。好き嫌いで相手を判断するような姿勢は、最終的には組織を破壊することにも繋がるのです。もちろん、言うべきことを言っていくことは必要です。ただし、人間は誰しも欠点があるため、欠点を指摘しあっても生産的ではありません。組織として大切なことは、欠点を補いあってお互いの長所を活かしきることに尽きるのではないでしょうか。

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